シンガーソングライターの椎名林檎さんのグッズが「ヘルプマーク」に酷似しているという騒動。ネットニュースだけでなく、NHKや民放ニュースでも取り上げられ大問題へと発展しました。
椎名林檎グッズ炎上で注目されることになった「ヘルプマーク」ですが、みなさんは「ヘルプマーク」がどんな物で、どんな用途で使われるかご存知ですか?見たことあるけど、詳しくは知らないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「ヘルプマーク」について詳しく説明していきたいと思います。
援助が必要な人のマーク「ヘルプマーク」
赤色に白色の十字とハートがデザインされた「ヘルプマーク」は、東京都庁により作成されました。
義足や人工関節を使用していたり、内部障害や難病の患者、妊娠初期の妊婦など、援助や配慮を必要としていることが外見ではわからない人が、周囲の人に援助を必要としていることを知らせることで、援助を受けやすくする目的があります。2012年10月よりサービスが開始され、今では全国に普及しています。
ヘルプマークが制作されたきっかけは?
この「ヘルプマーク」が作られたきっかけは、2011年に起きた東日本大震災だったそうです。被災した障害を持つ人や、病気を患っている人が必要としている支援方法をうまく伝えることができなかった状況があり、この状況を改善するために東京都議会で提案され普及されました。
ヘルプマークの受け取り方法
ヘルプマーク対象の方、または代理人(家族や支援者)からの口頭による申し出により、一人一つまで、無償で配布されています。障害者手帳や診断書などの提出は必要ありません。
東京福祉保健局のホームページから、ダウンロードすることもできるようです。
「ヘルプマーク」を身につけている人へできること
電車や街中で「ヘルプマーク」を身につけている人は、見た目には分かりにくいものの、援助や配慮を求めている人だということが分かりました。
では、「ヘルプマーク」を身につけた人を見かけたら、どのように対応したら良いでしょうか。東京都福祉保健局のホームページを参考にご紹介していきます。
電車、バスの中で席を譲る
外見では健康に見えても、疲れやすかったり、吊り革につかまり続けるなどの同じ姿勢を保つことが困難な方がいます。また、外見からはわからないため、優先席に座っていると不審な目で見られ、ストレスを受けることもあるようです。
突発的なことが起きた時の声かけ
交通機関の事故等、突発的な出来事に対して臨機応変に対応することが困難な方や、立ち上がる、歩く、階段の昇降などの動作が困難な方がいます。そんな時は、声をかけるなどの配慮をしましょう。
安全に避難するための支援
視覚障害者や聴覚障害者等の状況把握が難しい方、肢体不自由等の自力での迅速な避難が困難な方がいます。災害時は、安全に避難するための支援をお願いします
炎上騒ぎとなった椎名林檎グッズのその後
椎名林檎さんの初のリミックスアルバム「百薬の長」の付属グッズのデザインが赤色に白色の十字と白色のりんごが施されたデザインで「ヘルプマーク」と酷似していたために起きた椎名林檎グッズ炎上問題。
グッズのデザイン変更とアルバム発売の延期で終息されたようですが、あまり後味が良い結果ではないようです。発売元のユニバーサルミュージックによると、ユニバーサルミュージック側が独自で企画・制作を進めており、アーティストである椎名林檎本人は参画・監修していないというのです。真相は分かりませんが、ネット上では批判的な声も出ているようでした。
まとめ
この記事では、「椎名林檎グッズに似てるって本当?『ヘルプマーク』とは?」と題し、「ヘルプマーク」についてまとめてみました。
少し不本意な形で注目されてしまった「ヘルプマーク」ですが、これを機にきちんと「ヘルプマーク」について理解し、支え合い、誰もが生活しやすくなる社会になっていくと良いですね。